掩体とは、敵の攻撃から飛行機を守るための作られた、飛行機の格納庫のことです。
鉄筋コンクリート製のもの、木や竹、土で造られたもの、屋根がなく擁壁のみのものなど様々な掩体が作られました。
防衛庁(高知空港史)の資料によると、当時、中型15基、小型9基、W型17基あったと記されています。
現在残っている掩体は、高知龍馬空港近くの田園地帯に点在しているコンクリート製のもの7基だけですが、
平成18年2月21日に「前浜掩体群」(まえはまえんたいぐん)として南国市史跡に指定をされています。
ここは予科練(飛行予科練習生)卒業者のうち、偵察搭乗員の実技教育をする飛行術偵察専修練習生(飛練)の本科の練習航空隊でした。
その練習機が「白菊」です。
戦争末期には神風特攻隊菊水部隊白菊隊が編成され、「白菊」に爆弾を2個載せて沖縄へ出撃しました。 26機出撃し、52名が戦死したということです。
もの言わぬ掩体ですが、無言のうちに戦争の悲しさ、平和の大切さを訴えています。
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