尼港とは、ロシア極東部を流れるアムール川の下流域に所在する、現在の港湾都市ニコラエフスク・ナ・アムーレを指します。
尼港事件は、大正9年3月から5月にかけて起こった、赤軍パルチザンによる住民大量虐殺事件のことです。
この事件でシベリアに進駐していた日本守備隊及び居留民約730名全員が殺害されました。この事件の背景には、ロシア革命以後の混迷に乗じて社会主義革命を圧殺することを目的にした、日・米・英・仏の四国による大量派兵があります。
当時のニコラエフスクには、商人を中心とする多数の一般の日本人が居住し、そのほかに旭川の第七師団及び月寒の第二十五連隊の守備隊が駐留していましたが、
ロシア人、中国人、朝鮮人による赤軍パルチザンの襲撃に対して決起した両部隊は全滅し、
またこの事件で日本人居住者を含む約6千名が虐殺されました。
この碑は、当初札幌在郷軍人会札幌区分会の努力によって、昭和3年10月に旭ヶ丘に建立されましたが、護国神社が整備されたことに伴って、昭和35年3月に現在の地に移設されました。
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