水戸市街地と相対する吉田の台地上、水戸市立千波中学校近くに存在する1辺約8m、高さ約1.6m、の小規模な方墳です。
近年の調査で八角形墳である可能性が指摘されています。
内部主体は、南に開口する全長約3mからなる軟質凝灰岩の板状の石で構築した横穴式石室です。大正3年(1914)4月に発掘され、金環、鉄鏃(てつぞく)、直刀、勾玉(まがたま)等が発見されるとともに石室の奥壁には線刻で靱(ゆき)、刀子(とうす)、鉾等の武具を主体とした壁画を施す特異な古墳として注目され、装飾古墳の研究上、高い学術的価値を有するものです。
本古墳の営造年代は、主体部形式や出土遺物から7世紀中葉に位置付けられるものと思われます。
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